バイクによる死亡事故が増加傾向にある
全国的に、バイクによる死亡事故の件数が増えてきています。
これはコロナ禍が終わってから特に見られる傾向で、特に東京都内では明らかに死亡事故件数が増加しています。
年代別に見てみると、昔はかなりの割合が20代だったのに対して、最近は40代や50代が増えてきているというのも一つの変化と言えます。
経験が浅いために重大事故が起きるということではなく、バイクの技術もしっかりと持ち判断力にも優れている中堅層での事故が目立つのです。
もともと、バイクによる事故は死亡や重傷などの重大事故に陥りやすい傾向にあります。
バイクから転倒すると生身の状態で全身が投げ出されることや、頭や胸部を強打しやすいという理由が考えられますし、実際に死亡事故の大半は頭部か胸部の強打によるものです。
ヘルメット着用率が過去に比べてかなり上がっているとはいえ、やはり注意すべきであることには変わりががないのです。
ここ数年死亡事故が増えているのには、全体的にバイク利用者が増えていること、街中の交通量が増加していることが関係していると思われます。
コロナ禍においては、人との接触を避けるために一人で自由に移動できるバイクを購入する人が増えました。
また、レジャーについてもアウトドア傾向が強まり、バイクでの移動をする人が多くなっています。
しかし、コロナ禍が収束して社会が通常の生活に戻ることで、どこにおいても交通量が以前のような状況に戻っています。
そもそもバイクに乗る人が以前よりも多いという点に加えて、周りの車や歩行者なども増えているという状況が事故増加につながっていると考えられるのです。
通勤時間帯で多発している
こうしたことは、バイクによる死亡事故が特に通勤・退勤時間帯に多発しているという事情からも分かります。
以前よりも電車やバスで通勤するのではなく、バイクで通勤する方が多くなっているからです。
また、経済活動が元通りになって、仕事関連の自動車やトラックの往来も激しくなっています。
そうなると、どうしても交通事故が増えていくのは当然とも言えることです。
こうした事態を防ぐためには、やはりゆとりを持って移動することがとても重要です。
仕事の行き来はどうしても時間に追われるという人もいますが、事故を起こしてしまうようではいけません。
焦って運転することがないように、早めの出勤を心がけましょう。
また、死亡事故の大半は単独事故か右折時で、スピードの出し過ぎや確認不足がその背景にあると考えられます。
意識してスピードを抑えることや、二重三重に目視確認をする習慣を付けましょう。
事故のほとんどは自分でも防げるものですので、痛い目に遭わないためにも自らの意識改革をすることが求められます。